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害虫の種類

白蟻(シロアリ)は自分で駆除できる?被害例や予防対策もご紹介

シロアリの画像

地球上の生物のなかで最も数が多いと言われているシロアリ。

日本にも数十種類のシロアリが生息し、その一部の種が私達の住む家を食べてしまいます。

シロアリ被害を放置しては絶対にいけません。

その結果、耐震性に問題が発生し、住むことができない状態になってしまうことも考えられるのです。

しかし、シロアリは木の表面(私達が姿を確認できる場所)まで出てくることは、考えにくいといわれています。

自分の家がシロアリによって壊されていても気づきにくく、わかった時にはすでに深刻な状態ということもありえるのです。

そこで本記事では、以下のことについて紹介しています。


シロアリから大切な家を守るための基礎的な知識を本記事では紹介しています。

現在、シロアリ被害にあっているかもしれないと不安に思っている方や、シロアリが発生しないようにできることをしておきたいという方は是非読んでください。

きっと、役にたつ知識を学べるはずです。

シロアリとは?シロアリの種類や特徴を知る!

シロアリの種類は2,600種類以上いますが、実際に人に害を及ぼすシロアリは約100種類前後です。

その他のシロアリは、葉っぱや枯れた木の枝などを食べて分解する自然界にいなくてはならない重要な役割を果たしています。

そのため、自然学的な観点からみると立派な益虫だということです。
益虫といえば、昆虫の死骸を片付けてくれる黒アリも同様のことがいえますね。

また、シロアリは黒アリと以下のような共通点があげられます。

  • 姿かたちが似ている
  • 数千匹~数万匹で作られた団体で行動をしている
  • 団体のなかで役割分担がされている

上記の項目から、白蟻という表記からアリの仲間だと思われる方が多いはずです。
そもそも名前に蟻(アリ)と入っているのだから疑う余地がありませんよね。

しかし、残念ながらシロアリはアリの仲間などではありません。
その正体は、私達が心底嫌っている「ゴキブリ」の仲間です。

約3億年前から地球上に存在し、そこからほとんど進化することなく生き続けているバケモノということ。(言葉が過ぎました)

ちなみに、黒アリはハチ目に属しているハチの仲間であるため、黒アリとシロアリは全くといって良いほど関係ありません。

シロアリとクロアリの見分け方

ここでは簡単にシロアリとクロアリの見分け方を紹介します。

シロアリ 黒アリ
触覚 少し沿っている くの字に曲がっている
胴体 くびれがなく一直線 くびれがあり、頭部・胸部・腹部の3つに身体が分けられている
羽の形 前後の羽の大きさがほとんど一緒で、身体よりも大きい 頭に近い方の羽が長く、お尻に近い方の羽は短い
その他の特徴 羽がすぐに取れてしまう 羽を強く引っ張らなければ取れることはない

家にアリと名のつく昆虫がでた場合、どちらも良い気持ちではありません。

しかし、数十万~数千万単位の損害を出すシロアリは、黒アリとは危険度が全く違います。

そこで、誰でも簡単にシロアリと黒アリを見分ける方法が上記の表です。

最もシンプルな見分け方は、「羽の形」で、シロアリは羽を広げてみると4枚すべてがほとんど同じ大きさなのが特徴です。

一方で黒アリの場合、頭側の羽が大きく、お尻側の羽は小さいという特徴があります。

これによって、シロアリか黒アリかを判断することが確実に判断できるチェック方法です。

日本国内に生息するシロアリの種類

日本国内には合計して22種類のシロアリが生息しているといわれています。

しかし、もちろんこの全てが私達の住む家に害を及ぼすことはなく、食害を引き起こすシロアリは以下の4種類です。

食害を起こすシロアリ
  • ヤマトシロアリ : 北海道北部以外のほぼ全域に生息している
  • イエシロアリ : 千葉県よりも南地域の太平洋沿岸地域に生息している
  • アメリカカンザイシロアリ : 全国にまばらに生息している
  • ダイコクシロアリ : 奄美大島以南の南西諸島、小笠原諸島にまばらに生息している

上記からもわかるように、シロアリは北海道の一部地域以外の日本全域に生息されています。

また、上記のシロアリは以下のように分類することが可能です。

乾材シロアリ アメリカカンザイシロアリ
ダイコクシロアリ
土壌性シロアリ ヤマトシロアリ
イエシロアリ

シロアリの種類によって、被害の対策や予防方法が変わります。

そのため、自分で対処しようという場合は上記の2つの見分け方を知っておいた方がいいでしょう。

乾材シロアリとは?

乾材シロアリとは、乾燥した木材のなかを好んで巣の拠点とする種のことをいいます。

2018年現在は、乾材シロアリのアメリカカンザイシロアリとダイコクシロアリの被害が拡大傾向にあるため要注意です。

シロアリ=蟻道というイメージがありますが、乾材シロアリは蟻道を作らないため発見が非常に難しく、気づいた時にはすでに取り返しのつかない状況になっていることもしばしば。

木の柱の近くに木くずや砂粒状の糞が落ちていた場合は要注意です。

土壌性シロアリとは?

土壌性シロアリは、寒さに弱いため、以前は関東以西以南が生息分布地域でした。

しかし、温暖化の影響から、現在では北海道の一部を除いた全ての地域での生息が確認されています。

濡れた木材を好み、加害力が他のシロアリよりも大きいのが特徴です。

糞などで加工した塊状の巣を形成すると、広範囲に渡って侵食を開始。

活性が強い場合では、1つの巣から数百万匹が見つかることもあるため、損大な被害の事例が多くあがっています。

シロアリが活動する時期はいつ?

日本に生息するシロアリが最も活発に活動する時期は以下のとおりです。

  • ヤマトシロアリ:4~5月
  • イエシロアリ:6~7月
  • アメリカカンザイシロアリ:7~10月
  • ダイコクシロアリ:5~8月

勘違いしやすいですが、シロアリの活動は年中行われています。

また、産卵時期も特定の時期や季節によって決まるものではありません。

あくまでもシロアリの活動時期は気温によって変わり、最適な活動温度は20~30度だと言われています。

そのため、日本では5月~10月頃がもっとも活発になりますが、温暖化の影響から活動時期が変動しているようです。

シロアリは冬だからといって死んでしまうこともなく、越冬し暖かくなるのを待ちかまえています。

冬の間は気温の低下から休眠中に入り、暖かくなると再び活動を開始するのです。

しかし、最近は家の機能が向上したことにより、室温が低下しづらくなる密閉度も高いため、冬でもシロアリの活動条件を満たしてしまう場合があります。

年中被害が拡大してしまうシロアリ、冬といえども油断できないのが現状です。

そんなシロアリによる被害を紹介していきましょう。

シロアリによる被害

人生で最も大きな買い物=家(マイホーム)ですよね。

しかし、長年によるシロアリ被害の結果、人間が住めないほど危険な状態になってしまう可能性があります。

大切なことは“シロアリの存在にどれだけ早く気づくことができるのか”という点です。

下記では、実際にシロアリの被害例や自身で調査する方法などについて紹介していきます。

シロアリによる被害例

ここではシロアリによる被害例を場所ごとに紹介したいと思います。

柱や壁

シロアリ被害が大きくなれば家の柱や壁にまで被害を及ぼすことがあります。
乾燥に弱いシロアリは部屋の中を歩き回ることはしないため、なかなか気づけません。

そのため、良く壁や柱にぶつかった拍子に木材が崩れ落ちたさいに、シロアリによる被害に気づく場合があります。
アメリカカンザイシロアリの場合は砂粒状の糞を排出するため、糞の発見によって被害に気づく場合多いです。

浴室

ユニットバスの導入によって、シロアリによる被害は大きく改善されましたが、タイル張りの浴槽は注意が必要です。
タイルやサッシの隙間から水がしみだし中を確認してみると、シロアリによる被害だったという被害事例がいくつもあります。

浴室は適度な室温と湿度、食物となる木材があるため、シロアリが生息しやすい環境なのです。
また、在来工法ではタイルの下に土や石を敷き詰めて作られていたため、木片が腐っても気づきにくいといわれています。

床下

床下もシロアリが生息しやすい場所です。
食物となる木材はもちろんのこと、日光があたることもないため湿度が高く、活発に活動できる環境になっています。

また、床下がコンクリートとなっている場合も安心できず、わずかな隙間からでもシロアリは侵入してくるため油断は禁物です。

フェンス

自宅を囲っているフェンスは、必然的に雨ざらしの状態です。
それに加えてラティスや木柵の場合、地面に直接打ち込むため、湿気が適度に保たれた状態となっています。

適度な湿度を保った木材は、シロアリの絶好の住処となるため、自宅のフェンスや庭に放置された木片などには注意する必要があります。

シロアリがいるかどうかを自分で調査する方法

害虫業者に頼る前に自身でシロアリの存在がいるのかチェックしたい方も多いのではないでしょうか。

そこで、素人でも簡単にできるシロアリの調査方法を紹介しておきます。

自宅内でのシロアリチェック方法

  1. ふすまやドアが以前よりスムーズに動かなくなった
  2. 柱の位置が下がっている
  3. コンクリートに蟻道がある
  4. 柱の下に木くずや糞が落ちている
  5. 家の中や家の周りで羽アリを見つけた
  6. 壁や柱を叩くと、空洞音がする
  7. 浴室のタイルや床がぶよぶよする

これら7つの項目のうち、1つでも該当する場合はシロアリ被害に合っている可能性があります。

床下に入る方法・準備する道具

台所に床下収納庫がある家の場合はそこから入れるため、特に難しくはありません。

しかし、収納庫がない場合は、和室の畳を取り床板をはがして入り口にする必要があります。

床下に入る前に準備する道具は以下のとおりです。

  1. 懐中電灯やヘッドライトなど、周囲を照らせるモノ
  2. マイナスドライバーなど先の尖って固いモノ
  3. 軍手と汚れても大丈夫な服装
  4. マスクや帽子(ヘルメットが望ましい)
  5. カメラ(被害箇所の確認)

床下でのシロアリチェック方法

1:カビが生えていないか

床下に湿気がこもっているのは当たり前のことです。
しかし、床下の木材にカビが生えていた場合は要注意。
シロアリがすでに生息している可能性が高いです。

2:蟻道がある

コンクリートの基礎部分を念入りにチェックしてください。
そこに蟻道があった場合は、ドライバーなどの先端が尖ったもので一部だけ崩してみましょう。
その中にシロアリがいたら、ほぼ100%シロアリ被害にあっています。
ただし、頭に血がのぼって蟻道を踏みつけたくなりますが、それはNG行為です。

シロアリを駆除する際に、蟻道は重要な役割を果たすため、被害を最小限に抑えるためにも蟻道を壊さないように注意してください。

自分でできるシロアリ予防・対策方法

自分でできる簡易的なシロアリの予防・対策方法を紹介しておきます。

その方法は大きく分けて以下の2つです。

  • 湿度の高い環境を作らない
  • シロアリが好む木材を放置しない

上記でも紹介したとおり、シロアリは湿気が高いところを好みます。

そのため、家の湿気が溜まりやすい場所は、定期的に換気する必要があるのです。

基礎についている換気口や風呂場の換気口などがその例ですね。

また、換気口の周りには何も置かずに通気性を高く保てる環境を作りましょう。

次に、木材を放置しないという点です。

地面に直接木材を置くことでシロアリが集まってくることは予想できると思います。

土壌性シロアリにとっては最高の環境ですからね。

そのため、床に置いてある木材はすぐに廃棄するか移動させる必要があります。

移動も廃棄も難しい場合は、ビニールシートに包んでおくなどして、土中に潜むシロアリと直接触れ合わせない対策をしましょう。

また、雑草を刈り取って通気性を高めることも、シロアリが発生しない予防・対策方法として重要な役割を果たしています。

シロアリ駆除は自分でできる?

自分の手で憎きシロアリを駆除することはできるのでしょうか。

結論からいうと、自分でシロアリの駆除をすることは、オススメはしませんが可能です。

現在は、全国のホームセンターでシロアリを駆除するための薬剤が売られていますし、その商品も豊富にあるためお手軽価格でシロアリの駆除を行なうことが出来ます。

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しかし、私個人の意見は、駆除に関しては業者に依頼をすることがオススメです。

その理由は以下の3点です。

  • 被害の大きさが素人では判断しかねる
  • シロアリは種類や状況によっては巣がいくつもあるため見落とす可能性がある
  • シロアリの進行を遅らせても、完全に根絶やしにしなければ被害が再発してしまう

いかがでしょうか。

確かに、業者に依頼をすると「値段が高くなる」「連絡の手間」「日程の調整」など面倒は確実に増えてしまいます。

執筆している私も、業者に連絡をすることや日程を調整することがとてもニガテな人間なのですごく気持ちがわかります。

しかし、シロアリに家を食い散らかされるよりはずっとマシだと割り切るしかありません。

自分でシロアリ駆除は絶対にしてはいけないとまでは言いませんが、駆除をしたあとに“これで本当にシロアリはいなくなったのか”と不安になってしまうくらいならプロの害虫駆除業者にすべて任せてしまいましょう。

 

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