毒グモとして有名なタランチュラは、私が小さいころペットとして大流行していました。
人によっては愛してやまない“蜘蛛(クモ)”は、国内で生息しているだけで約1,200種類にのぼります。
その中で毒を持っているクモの種類はほんの一握り。
さらに外来種を除くと人間に害のある毒グモは少なく、“カバキコマチグモ”が最も認知度が高い毒グモです。
それもそのはず、カバキコマチグモはなんと世界でも上から6番目に指定されている猛毒を持っています。
本記事では、そんな毒グモについてはもちろん、以下のことについてまとめています。
ここで分かる情報
クモの対策・駆除方法がわからない”という方や“国内に生息する毒グモについて知りたい”という方は、是非本記事をお読みください。
クモの生態 ほとんどが無毒ながら嫌われている虫№1
まずは蜘蛛(クモ)の形から説明していきます。
クモは8本の足をもっており、昆虫の仲間ではなく「動物」です。
生活スタイルからもわかりますが、基本的には巣をつくってそこにぶつかった虫を食べて暮らしています。
その点から考えてもわかるとおり、どこか異質な存在であるクモ。
国内だけで約1,200種類が登録されているほど種類が多く、大型から小型の個体が様々な場所に生息しています。
昆虫を食すことからもわかるとおり、主にクモは肉食です。
種によっては獰猛なクモもいて、小型の哺乳類すら食べることがあります。
自分よりも数倍大きい相手を殺す力を持っているということですね。
蜘蛛(クモ)の活動時期
主な活動時期は6~8月ごろで、越冬する種類もいます。
ちなみに、越冬場所は温度変化が少ないところを好み、タンスの中や天井裏に潜んでいることも考えられるため、長年放置している際は一度チェックしたほうが良いでしょう。
また、多くのクモに毒はありません。
その色使いやフォルムから、まさに“害虫”と認識されていますが、特に住宅街に住んでいるクモのほとんどは無毒です。
身近に生息するクモの種類
日本国内において人間の住んでいる地域でよく見られるクモを紹介します。
ここから蜘蛛の画像がいくつか並びます。
苦手な方は「クモの発生を抑える対策方法」へスクロールしてください。
クリック!クモの発生を抑える対策方法

小さくてピョンピョンと跳ねるのが特徴のハエトリグモ。発生時期は4~11月で、民家や野原に生息しています。
体長は15mm程度で、クモの巣を作らずに徘徊して餌を捕食するのがハエトリグモの特徴です。
小さな目を6つ持つことから視力が非常によく、360℃の視野を保ちハエなどの小さい昆虫を食べて生活しています。
【生息地域】
北海道、本州、四国、九州、南西諸島

家のなかでみかけるクモの中では最も大型といわれるアシダカグモ。
体長は、12cmほどでCDサイズほどの大きさになるため、身震いするほどインパクトの強い種類です。
しかし、クモのなかでも特に益虫として名高い種類で、1日に20匹のゴキブリを捕食した記録もあるほど害虫ハンターとして優秀。
また、ゴキブリを食べ尽くしたら、アシダカグモは勝手に家から出ていきます。
もう食べるものがないのか…と次のゴキブリの住処に移動するだけなので、我慢ができるのなら殺さないようにしてください。
半年~1年であなたの自宅にいるゴキブリを無料で駆除してくれる優しいクモなのです。
【生息地域】
本州、四国、九州地方

コガネグモは上記の2種類とは違い徘徊型ではなく、クモの巣を張る造網性のクモです。
ジョロウグモと見た目の特徴が似ていますが、足が黄色と黒色の縞模様でなければコガネグモだと判別できます。
キレイな円型のクモの巣を作り、足を2本ずつまとめてXの形で待ち受けているのが特徴です。
体長は足を含めずに約20mm程度で、国内に生息しているクモの中ではかなり大型な種類に入ります。
【生息地域】
本州以南、沖縄の南西諸島

メスの腹部の形は楕円形で、足が細長いのが特徴です。
コガネグモよりも人間の環境下でよく見かけるため、一般的な認知度はジョロウグモの方が高いといえます。
腹の模様は黄色と青緑色の縞模様、足は黄色と黒色の縞模様が入っています。また、腹部の裏側に赤い紋が入っているのもジョロウグモの特徴です。
直径で1m前後の巣を作り、その気持ち悪さから多くの人間に嫌われていますが、実はこちらも益虫と呼ばれるハンターです。
私達の命にも関わるスズメバチを捕食してくれるため、基本的には駆除しないほうがよいでしょう。
気になるようだったら場所を移動してもらうようにしてもいいかもしれませんね。
【生息地域】
本州、四国、九州、南西諸島
【健康被害】
人間に影響はないが、微力ながら毒をもっている
外来生物の毒グモが続々と来日中!
日本在来のクモには毒性の強い種は少ないのですが、毒性の強いカバキコマチグモなども存在はしています。
しかし、最近では海外から外来種の毒グモがペットとして輸入されてきたり、荷物に紛れ込んで日本国内に入ってしまうケースが増えてきています。
日本に生息している毒グモにはどのような種類がいるかまとめました。

本記事で紹介する毒グモのなかで唯一の国内産であるカバキコマチグモ。
メスは12~15mm、オスは8~13mm程度の大きさです。
主に、田んぼや林に生息しており、6~8月ごろに産卵を繰り返しています。
カバキコマチグモは世界の猛毒ランキングで第6位に入っているほど危険な生物ですが、人間の死亡例はありません。
身体が小さいため注入される毒の量が非常に少ないためです。
【生息地域】
沖縄県以外の都道府県全域に生息
【健康被害】
- 神経毒が中心ながら、セロトニン、カテコールアミン、ヒスタミンが含まれている
- 咬傷被害局所の熱感、紅斑、疼痛(とうつう)、硬結、吐き気などがみられる
- 症状が重い場合は、頭痛や発熱、嘔吐などのショック症状が起こる

世界中の熱帯夜地域に生息しているハイイロゴケグモ。
1995年に神奈川県横浜市で発見され、現在は13都道府県で確認がとられています。
メスの体長は6~9mm、オスは3~4mm前後と非常に小さいため、発見が難しいやっかいな種類です。
また、メスは非常に毒性が強く、オスは微力な毒しかもっていません。
灰色または茶褐色の胴体をしており、丸い胴体に腹部背面に縁取りに斑点があります。
【生息確認された地域】
東京、神奈川、京都、愛知、大阪、岡山、兵庫、福岡、山口、宮崎、長崎、鹿児島、沖縄
【健康被害】
- 神経毒であるa-ラトロキシンによる咬傷被害、局所の熱感、紅斑、硬結、疼痛
- 通常は数時間から数日の間に軽減するが、稀に脱力感や頭痛、不眠、筋肉痛のような全身症状に数週間悩まされることがある
- 人の死亡例はまだないものの、重症例では進行性の筋肉麻痺が生じる

すでに42都道府県で発見されているセアカゴケグモ。
オーストラリアに生息していましたが、1995年に大阪で発見されて以降、一気に生息地が広がった外来種です。
セアカゴケグモはメスにのみ毒をもっていて、オスは一切毒をもっていません。また、メスは背中に赤い模様がありますが、オスはこの模様がないのも特徴です。
メスの体長は7~10mm、オスは4~5mm程度の大きさで、全体が黒っぽく背中だけが赤い身体をしています。
【生息確認された地域】
青森、秋田、山形、富山、長野県以外の42都道府県
【健康被害】
国内での死亡例はまだないが、オーストラリアでは1956年ごろに死亡例あり。
- 噛まれたときに、針で刺されたような鋭い痛みがある
- 軽症の場合、1週間以内に改善するが疼痛、紅斑、掻痒感(そうようかん)、熱感などをきたして、区域リンパ節が腫れ上がる
- 重症化すると筋肉が麻痺する症状が現れる

クモの外見の気持ち悪さからくる心理的害、クモの巣が顔につく不快感、上記で紹介した毒グモによる毒害が主な被害です。
クモの発生を抑える対策方法
前項からもわかるように、『クモ=駆除対象』となるわけではありません。
しかし、ニガテなクモが家の近くに巣をつくってしまった場合、外観や気分を害するため対処しなければいけない時もあります。
クモはゴキブリやムカデとは違い、カンタンに殺虫スプレーで駆除することが可能です。
それだけに、クモを駆除するのはあくまでも最終手段、まずは巣を作らせない対策をとるようにしてください。
自宅(家)でクモを発生させない対策法
まずは自分の家に蜘蛛が発生しないように行う対策方法を紹介します。
上記でも紹介したとおり、国内最大級のクモであるアシダカグモはゴキブリを主食として生活しています。
そのため、餌となる害虫類が家にいると、その分アシダカグモを引き寄せてしまうのです。
他にもゴキブリが家にいることによって、毒性が非常に強いムカデの侵入にも繋がります。
ゴキブリの対策・駆除に関してはこちらの記事を確認ください。

クモは何度も同じ場所に巣をつくってしまう習性があります。
そのため、玄関や軒下付近に作られたクモの巣を壊しても、再び同じところに作られてしまうのです。
この予防策として、雨に強い撥水成分シリコーンが配合されているエアゾールタイプの殺虫剤をスプレーしておくことがあげられます。
このスプレーを散布しておくだけで、クモの足場がツルツルと滑ってしまうため、巣の作成を防止することができるのです。
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シリコーンコートの効果によってクモに巣をつくらせず、さらに殺虫スプレーとしても利用できるクモの巣消滅ジェット。
撥水性があるため雨にも強く、効き目は1ヶ月ほど保たれています。
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街灯に蛾が集まっている姿を想像してもらえば分かりやすいですが、それと同様にクモも紫外線を出す蛍光灯に集まる習性があります。
そのため、蛍光灯からLEDにかえるだけでクモや他の害虫を寄せ付けない対策になるのです。
自宅の庭のクモは対策しないほうがいい?
庭に潜むクモに関しては、通り道ではない限りそっとしておくことをオススメします。
しかし、通り道となると顔にクモの巣がかかってしまうなど不快な気持ちになってしまうため、巣を取り除かなければなりません。
この場合も、上記であげた殺虫スプレーを樹木に散布することをオススメしますが、可能な限りは使わずに木の棒などで優しく巣を壊す程度にとどめたほうが良いでしょう。
庭にクモの巣があるということは、それだけ他の虫が行き交っている証拠です。
あなたが夏に庭で涼む時に他の害虫がどのくらい減っているかは、あなたが殺そうとしているクモにかかっているかもしれませんよ。
見つけたクモを駆除する方法
クモは益虫だから殺さない方が良い!
とは言っても、あの見た目がニガテで触ることもできない場合は、やはり駆除するしかありません。
上記でも説明したとおり、クモは殺虫成分に弱く他の害虫のように抗体を持っている種もいないため、カンタンに退治することができます。
そのため、商品によって効き目がないということもあまりないため、選ぶポイントは以下の2つです。
- 使い勝手が良い
- 料金が安い
この2つを満たす商品を選んでおけば、クモを駆除するさいに不満に感じることはあまりないでしょう。
そこでオススメの商品は「アース製薬 クモの巣消滅ジェット」です。

この商品の特徴は、クモにかけるとほぼ一瞬で退治することができる点。
恐らく、その効き目は家庭用のクモ殺虫剤のなかでもトップクラスです。
さらに、ジェット力も非常に強いため、遠くからでもクモに殺虫剤を噴射することができます。
クモに近づいて噴射する勇気が出ない方にとって、「アース製薬 クモの巣消滅ジェット」は強い味方となるはずです。
料金的にも1,000円未満で購入できるため、是非一度試してみてはいかがでしょうか。
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死ぬほどクモが嫌いなら業者に依頼しよう
- クモにふれるなら死んだほうがマシ
- クモの量があまりにも多すぎる
- 毒グモが庭にいるのを見つけた
上記があてはまる場合は、業者に依頼するのも1つの手です。
プロの害虫業者に依頼する場合、平均相場として10平方メートル5,000~10,000円費用がかかります。
つまり、自分でクモを駆除するよりも確実に費用がかかってしまうのです。
業者を選ぶ場合は、急ぎでなければ見積もりをいくつかの業者に出してもらってから検討するようにしましょう。
業者の駆除方法は、主に薬の散布が中心となっており、植木や壁などについているクモの除去については別途料金が取られる場合があるため注意が必要です。
他にも、駐車料金はどちらが払うのか、物が壊れた際には保障がきくのかなど、料金に関することはしっかりと確認しておきましょう。
また、女性の1人暮らしの場合は女性スタッフが対応してくれるショップもあるので、時間に余裕がある方は是非チェックしてください。
グロテスクな見た目から嫌われているクモですが、そのほとんどが益虫として大活躍していることを本記事で理解していただけたと思います。
そのため、退治するのではなく、私たちが通る道に巣を作らせないように対策することがオススメ。
そうすることで、お互いに良きパートナーとして共存できるはずです。
また、外来種である毒グモも被害件数は少ないながら全国各地に生息しています。
それらを見つけた場合は、“踏み潰す”ことが最もカンタンな駆除方法です。
セアカゴケグモの正しい踏み潰し方はこちらになります pic.twitter.com/k6VuoQo8GH
— まいる@現実世界は厳しい (@mile003) 2015年7月26日
殺虫スプレーがあれば良いですが、「はい!出して!」でカバンから咄嗟にだせる方もそういませんよね。
そのため、歩いている毒グモを見つけた場合は、焦らずに、思いっきり踏みつけてしまいましょう。