世界中には約2,500種類、日本にはそのうち100種類の蚊が生息しています。
血を吸い取って生きている蚊は、私達にとってまさに害虫でしかありませんよね。
執筆者は自宅が山の麓で、生活しているだけで小さい頃から蚊にさされ、なぜかマブタばかりを刺されてきました。
蚊にマブタを刺された方は分かると思いますが、「動物の森」でハチに刺された時と同じくらい目が腫れてしまうのです。
そんな小さいころからバチバチに格闘してきた私が、蚊の生態や駆除・対策方法について下記の通り説明していきます。
ここで分かる情報
蚊が多くて困っている
外でバーベキューをしたいけれど、その対策がわからない
等など、蚊に関する知識を身に着けたい方は是非本記事をチェックしてください。
1年で72万人を殺している蚊
世界中の人々が驚いた発表がビル&メリンダ・ゲイツ財団によって告げられました。
それは、たった1年間で約725,000の人を殺している動物がいるということです。
サメやカバ、ライオンなどの獰猛な生物でしょうか?
それとも、ヘビやサソリなど、毒をもった危険生物?
答えは“蚊”です。
吸血して生活する蚊によって、毎年なんと725,000人の命が奪われていると発表されたのです。
日本脳炎 / デング熱 / 黄熱 / マラリア / フィラリア / ウエストナイル熱 / ジカ熱
上記の7つの病気が、蚊によって媒介、感染することが分かっています。
それだけ、人間にとって蚊は危険な生物だということです。
「世界1の殺し屋」である蚊の生態について、下記ではカンタンに紹介していきます。
蚊の生態~主な種類は3種類
日本に生息する蚊は様々な種類がいますが、個体数も多く感染症を媒介する危険性のある蚊は基本的に3種類だといわれています。
それぞれ特徴と合わせて見ていきましょう。

日本で個体数が最も多い種がアカイエカです。
体長は5.5mm前後で、見た目は茶褐色の身体をしています。
夜型の蚊で、電気を消したあとに耳元で“ブ~ン”という音がなったときには、こいつだと思って良いでしょう。
部屋に侵入後、夜寝静まるまではじっと息を潜めて暗くなると行動を開始します。
活動時期は9~12月と秋口で、♂は水辺に生息、♀はヒトや動物から吸血するため住宅街を中心に生息しています。
アカイエカは、主にイヌに感染するといわれている“フィラリア”という寄生虫を媒介する種類です。
フィラリアについては、下記の「蚊による人への被害」で詳しく説明します。

体長は4.5mm程度、身体は黒がベースで足の関節周りが白くなっています。
住宅に侵入するのではなく、公園や墓地、やぶなどで待ち伏せているのが特徴です。
ヒトの血が大好物で、かゆみはアカイエカよりも強い傾向にあります。
この種類は幼虫が3~4月ごろに出現し、秋口である10月ごろまでは活動を続けます。
成虫は4月下旬から5月上旬に発生し始め、年に7~8回ほど世代を繰り返しているため個体数も決して少なくありません。
東北地方から南西諸島に生息しており、デング熱を媒介する厄介な種類です。
活動時間は昼間~夕方までで、夜間はあまり行動しません。

体長は5.5mm、見た目はアカイエカとほぼ同じで、見分けるのが非常に困難です。
生態系は多少異なり、吸血をせずとも一度は産卵(無吸血産卵性)することができます。
とはいえ、産卵後は吸血意欲が高まり、ヒトを含めた哺乳類以外にも鳥類から吸血するほど。
冬でも気温が高い都市化などでは活動を続けるため、11月以降も地下鉄の構内や建物内では注意が必要です。
蚊による人への被害
蚊による被害は基本的に人や家畜などへの伝染病の媒介というもので、ほかの害虫のように農作物や家屋への被害はほとんどありません。
しかし、伝染病は一気に広がり地域だけでなく国全体を揺るがすものとなり得るので、対策は必要になります。
ここでは蚊による人への被害を見ていきましょう。
かゆみ
蚊の代表的な被害といえば、やはりかゆみでしょう。
『血を吸わせてやるから毒をいれるな!』
多くの方が血を吸われるたびに思っているはずです。
なぜ蚊に刺されただけであんなにも強いかゆみが引き起こされてしまうのでしょうか?
それは、吸血する際に、血が凝固してしまうのを防ぐための物質(抗凝血作用物質)を含んだ唾液を体内に注入することによってアレルギー反応が引き起こされるためです。
感染症
話題となったのは、今から4年前の2014年8月に国内での感染が確認された“デング熱”です。
国内で約60年ぶりに感染者が確認され、その後日本各地での被害が相次ぎ、立ち入り禁止区域の拡大や大規模なイベントの完全中止などを招き社会問題となりました。
蚊を媒介して感染する危険な感染症をいくつか紹介したいと思います。
~デング熱とは~
蚊によって媒介されるデングウイルスが原因で発症するデング熱。
軽症なデング熱と、重症型のデング出血熱の2種類があり、その症状は以下のとおりです。
感染から3~7日後、突発的に発熱が症状として現れると、頭痛や筋肉痛、関節痛、食欲不振、腹痛、便秘などの症状があらわれる。
その後、発症してから3~4日後には胸部から発疹ができはじめ、その後、四肢や顔にまで発疹が広がっていく。
これらの症状は基本的に1週間程度で改善し、後遺症が残ることもない。
デング熱が発症した患者の一部がデング出血熱を発症する。
実際に、国内で流行した2014年にも162名のうち1名がデング出血熱を発症。
放置した場合の致死率は10~20%といわれるほど危険な病気で、血漿漏出(血管の外に水分が漏れていくような病態)や出血傾向を主症状としている。
不安や興奮状態に陥り、四肢は非常に冷たく、高い確率で胸水もしくは腹水が貯まるのが特徴。
ほかにも、肝臓の腫れや血小板の減少、血液凝固時間の延長、鼻出血、消化管出血がみられる。
~フィラリアとは~
蚊によって媒介され、犬糸状虫ともよばれているフィラリア。
イヌの肺動脈や心臓に寄生し、各臓器や全身の血液循環に深刻な被害を加えて最悪の場合死に至らしめる恐ろしい虫です。
フィラリア成虫は♀が28センチ前後、♂が17センチ前後まで成長し、ソーメンのような細長く白い形をしています。
ネッタイイエカ / ヨツボシイエカ / トウゴウヤブカ / ヒトスジシマカ
キンイロヤブカ / ネッタイシマカ / ホッコクヤブカ / アカンヤブカ
チシマヤブカ / カラフトヤブカ / シナハマダラカ / アシマダラブマカ
フィラリアの幼虫が体内に入ると、3ヶ月かけて成虫になり幼虫を体内で産み落とします。
そのため、感染すると体内で個体数は増え続けるということです。
呼吸系や循環系、泌尿系に悪影響を及ぼし、発見が遅れてしまうと肺や腹に水が溜まりつづけ、呼吸困難になってしまいます。
軽症時には治療が可能ではありますが、特徴的な症状が見られないのが厄介な点です。
蚊の駆除・対策方法
蚊の駆除・対策をする理由は2つあります。
- 1つ目は、命にかかわる感染症を予防するためです。
どこか、“自分には関係ない”と思ってしまいがちですが、約725,000人が毎年死んでいる以上、全く対策をしていないのはあまりにも危険ですよね。 - 2つ目は、かゆみによるストレス。
アレルギー症状によって引き起こされるかゆいは非常に強いため、勉強や仕事に集中できなくなることもあるでしょう。
大切な時期に差し掛かっている方は、特に蚊の駆除・対策をしっかりとする必要があります。
それでは事項では蚊に刺されないために必要な情報と、生活環境の作り方を紹介したいと思います。
蚊に刺されない環境づくり
蚊によって引き起こされる怖い感染症ですが、そもそも蚊に刺されないような環境を作ってしまえば心配する必要も少なくて済みます。
いくつか方法があるので、紹介したいと思います。
ニガテな成分で蚊を退治する
蚊の駆除・対策方法としてもっとも大切な手段です。
物理的に侵入させない方法として、蚊帳などの使用もあげられますが、これらは意外と使い勝手が悪いんですよね。
下記では、手軽に行えて効果のある方法を紹介していきます。
蚊の駆除・対策方法として、昔から代表的な蚊取り線香。
屋内外で使用できますが、実際に効果があるのか興味がありませんか?
結論として、蚊取り線香は、正しく使用すれば確実に蚊除けとして役立ちます。
逆に、誤った使い方をすると、蚊取り線香の効果はほとんどなくなってしまうということ。
使用するさいの注意するべきポイントは2つです。
①蚊取り線香の効果範囲
蚊取り線香の効果があるスペースは半径2メートル前後しかありません。
これは畳でいうと6畳分前後しかないため、蚊取り線香を中心に1つ置いていたとしても、そこから離れている方は蚊除け効果が感じられない可能性があります。
蚊取り線香とは、「有効成分ピレトリン」を気化することによって駆除しているため、煙自体に殺虫成分は含まれていません。
そのため、この濃度ができるだけ濃い場所にいることで、蚊の被害を防ぐことができますが、その範囲は2m前後しかないということです。
②風が強い日は効果なし
蚊取り線香の成分が風によって流されてしまうと、殺虫成分の濃度は薄くなりほとんど効果がなくなってしまいます。
そのため、完全な室内とはいわないまでも、建物内で使用することが蚊取り線香の効果を最大限に高めるコツです。
“じゃあ外で活動するときの蚊の対策はどうするの?”
ごもっとも、全くもってそのとおり。
結局は外で活動するとき、どうすれば蚊からの被害を受けずにすむのか。
その答えは、蚊よけ殺虫スプレーを使用することです。
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屋外での蚊の駆除・対策なら蚊よけ殺虫スプレー
蚊の駆除・対策方法として、蚊取り線香は屋外ではあまりオススメできないことを説明しました。
その理由は、以下のとおりです。
- 効き目のある範囲が狭い
- 風によって効果が薄れてしまう
蚊取り線香の効き目の範囲から遠くにいけないというのは非常に不便ですよね。
そこで、オススメの蚊対策グッズが“蚊よけ殺虫スプレー”です。
例えば、ヤブ蚊バリアーやヤブ蚊のいない庭をつくるスプレーなどが挙げられます。
使用方法は、活動をする屋外の場所付近全体に、スプレーを振り付けるだけです。
比較的キンチョールなどよりも高く1本700円前後してしまうのが難点ですが、ほぼ確実に蚊の出現率をへらすことができます。
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蚊の発生原因を根本的に解決する方法
蚊の発生をへらすためには、1匹1匹駆除していても仕方ありません。
やはり、最も効果的な方法は、蚊の幼虫であるボウフラを駆除してしまうことでしょう。
「蚊の生態」でも紹介したとおり、蚊の幼虫はキレイな水から汚い水にまで生息しています。
便池、家畜の糞、堆肥がある農家や牧場を営んでいる方や、下水溝から発生しているのではないかと気になっている方は、ボウフラ駆除剤を撒いてみましょう。
バポナうじ殺しやパボナうじ殺しスティックなど、現在は液剤で使用できない場所に発生したボウフラの駆除のために、粒剤タイプも販売されています。
自宅周辺に蚊の発生源があるという方は、毎年1度使用することをオススメします。
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室内の蚊を一匹残らず駆除するなら蚊がいなくなるスプレー
上記では屋外での蚊の駆除・対策方法を説明しましたが、ここからは室内の対策方法を紹介していきます。
- 蚊取り線香タイプ(電気製品も含めた)
- 虫よけミストタイプ
- 殺虫スプレータイプ
パット思いつくだけでも、3つのタイプが現在販売されており、どれもそれなりの効果を出してくれるでしょう。
しかし、その中でも特にオススメの商品が、「蚊がいなくなるスプレー」です。

執筆者は、流行りモノや新しいモノをつい購入してしまう性格で基本損をしていますが、何度か功を奏したことがあります。
その1つが、蚊がいなくなるスプレーでした。
笹野高史さんがムキムキになっているあのcmをみて、ついつい購入したこの商品。
使用してみると、効き目が結構すごかったので下記でカンタンに紹介しておきます。
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蚊がいなくなるスプレーの仕組み
キンチョウが発売している「蚊がいなくなるスプレー」は、飛んでいる時間よりも壁や天井にとまっている時間の方がはるかに長いという点に着目し作られた商品です。
壁や天井に薬剤をすばやくつけることに力を注いだことで、家に侵入した蚊のほとんどを駆除することに成功しました。
たった1プッシュで部屋の隅々にまで薬剤をひろげることができ、大きな粒子によって効き目も24時間つづきます。

壁や天井にとまった蚊は薬剤にふれた瞬間、死んでしまうという設計です。
実際に使用してみればわかりますが、効果は目にみえてあらわれます。
使用開始から1週間が経った頃、ズボラな私が重い腰をあげて部屋の掃除をしていたときのことです。
蚊の死骸がちらほら落ちているにも関わらず、私はどこも吸われませんでした。
また、1プッシュするだけなので、面倒な手間も暇もいらずニオイも気になりません。
蚊の対策グッズとして、本当に効果がある商品を探していた方にはもちろん、面倒くさがりの方には特にオススメです。
蚊がいなくなるスプレーの注意点
ほぼ欠点がないような「蚊がいなくなるスプレー」。
しかし、以下の注意点があります。
- 虫よけとしては使わない(効果が低い)
- 食器や幼児が遊ぶおもちゃを出しっぱなしのまま使用しない(口に入ると害がある)
- 植物や観賞魚、昆虫、両生類などにかからないようにする(毒性が強いため最悪死んでしまう)
私はネコが2匹いるので、一応使用する直前には別の部屋に移動してもらっています。
お皿に関してはまぁ…、出しっぱなしの方は布かなにかをかぶせておきましょう。
上記の注意事項が心配ないという方には、蚊の駆除・対策として「蚊がいなくなるスプレー」は本当に優秀な商品です。
蚊からの被害を受けないためにも、是非一度利用を検討してみてはいかがでしょうか。
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