現在、1兆5,000匹のゴキブリが地球上に生息していると言われています。
もはや想像できないほどの数ですが、できることならば絶滅してほしいですよね。
毒はないため、他の害虫とは違ってゴキブリによって命の危機に立たされることはありません。
しかし、不快害虫・経済的害虫として世界を代表する立場にあるゴキブリ。
あらゆる隙間から家に入り込むと、食べかすや髪の毛をムシャムシャと食べて繁殖を繰り返します。
放置すればするほど、おぞましいほどにゴキブリは増えていくのです。
本記事では、ゴキブリの駆除方法の紹介はもちろん、繁殖のメカニズムについてもカンタンに触れておきます。
敵のことをしっかりと熟知して、家に潜むゴキブリを一掃してしまいましょう。
ここで分かる情報
ゴキブリは生きた化石!?ゴキブリの生態と種類
生きた化石として知られているゴキブリ。
しかし、ゴキブリは以下の理由からたくさんの方に嫌われています。
- 見た目がグロテスク
- 動きが素早い
- 以前は人間が食われる側だったため本能的に拒否反応を示す(※諸説あり)
嫌いな虫総合ランキングでもゴキブリは堂々の1位を飾っています。
ちなみに、以前は人間が食われる側だったという説は、全長1m以上ある巨大ゴキブリに追いかけ回されて食われていたという説です。
確かに、その説が本当だとしたら私達人間が本能的に拒否反応を示すのも納得できますね。
そんなゴキブリの特徴は以下のとおりです。
全体を上から潰したようなスリムな形をしていることで、どんな隙間にも滑り込んでいくことができるゴキブリ。
その素早さに追いつくことは至難の技です。
スピードの秘密はゴキブリの体内構造にあります。
ゴキブリは白っぽい体液に覆われた特殊構造によって、人間に換算すると時速300キロを超えるスピードで走り抜けることができるのです。
ゴキブリはなんでも食べる雑食性です。
自然界では、樹液や朽木、動物の死肉や排泄物を食べて生きています。
逆に人間の生活区域では、人間の食べ残しはもちろん、髪の毛や唾液、皮膚の垢すらも生きる糧になっているのです。
ゴキブリの生命力の源、それは「微生物」との共存。
そうすることによって、ゴキブリは非常に厳しい自然環境でも生き残ることができます。
実際に行われた研究結果では、ワモンゴキブリは90日間、チャバネゴキブリは45日間、水だけで生き続けることができたのです。
成虫のメスはほぼ身ごもっている?
「ゴキブリを家のなかで1匹でもみると30匹は潜んでいる」
この噂、聞いたことがある方も多いと思いますが、そこに科学的な根拠はありません。
しかし、ゴキブリのメスは残念なことに1度の交尾によって、複数回の産卵をすることが可能です。
刺激体から出されるフェロモンによってメスがうっとりとしている最中に、60分ほど性交を続けます。
その交尾で大量に体内に精子をおくりこむため、その精子だけで何度も産卵することができるのです。
例えば、チャバネゴキブリの卵を持ったメスが自宅に侵入したとします。
120日の寿命の間に、5回ほどチャバネゴキブリが産卵した場合、どのくらい個体数が増えるでしょうか。
答えは、200匹以上です。
1回で40匹以上産み落とすため、たった1匹のゴキブリが侵入するだけで200匹前後まで繁殖してしまうことがあるのです。
その後、その子供達がさらに交尾をし、同様に増殖を繰り返すと思うとゾッとしてしまいますね。
「ゴキブリを家のなかで1匹でもみると30匹は潜んでいる」この噂、むしろかなり控えめな噂だといえるかもしれません。
日本国内に潜む主なゴキブリの種類
日本国内に生息している主なゴキブリの種類を紹介していきます。
ここからゴキブリの画像がいくつか並びます。
苦手な方は事項の「黒光り生物ゴキブリの天敵」または「部屋を汚さずゴキブリに触れずに駆除する方法」へスクロールしてください。
クリック!ゴキブリの天敵
クリック!ゴキブリの駆除方法
成虫になっても体長12mm程度と比較的小さく、寿命は90日前後。
その代わり、チャバネゴキブリは成長が早く、整った環境さえあれば恐ろしいほど繁殖力が強い種類です。
日本国内には最も個体数が多く、冷暖房が完備されたビル内や飲食店厨房に高い割合で潜んでいます。
多い所では1店舗に数万匹が生息しているといわれるほど繁殖力が凄まじく、家の中で出くわすのもチャバネゴキブリが多いです。
さらに、殺虫剤に抵抗性を持っている個体が出現するなど、駆除するのが困難な種類として知られています。
一般の住宅にも良く侵入してくるクロゴキブリ。
他にもゴミ置き場やその付近、民家の床下や公園の隙間、マンホールの裏などにひっついていることが多いです。
9月ごろになると寿命を迎えようとしているクロゴキブリが路上に現れるため、自然と私達の視界に入ってくる種類でもあります。
その特徴はスピード。
日本に生息するゴキブリの中で最速を誇っているクロゴキブリは、私達が追いかけ回しても中々追いつくことができない厄介な種類です。
家の中に住み着くゴキブリのなかで国内最大になるワモンゴキブリ。
大きな個体では体長45mmにもなるといわれ、名前のとおり胸の部分に黄色褐色の紋があるのが特徴です。
個体数は上記の2種類に比べると少なく、主に生息している場所は、マンホールや下水など年中湿度・温度が高いところに特定されています。
ワモンゴキブリを一回り以上小さくしたのが、コワモンゴキブリ。
胸の部分に黄色褐色の紋があるためワモンゴキブリと見分けるのが難しいです。
コワモンゴキブリの方が鮮明に黄色褐色の紋が写っている点と、前羽にもそのラインが入っているところが見分けるポイント。
また、コワモンゴキブリもあまり住宅内でみかけることは少なく、主な生息場所は地下マンホールや下水です。
ただし、沖縄など湿度と温度が高い場所では普通に外でも普通に生活しているため、暑い地域に住んでいる方はそれだけ遭遇率が高くなります。
黒光り生物ゴキブリの天敵たち
ゴキブリは毒を含んでいないにせよ、その繁殖力の高さと生命力の強さ、またその気持ち悪さからほとんどの人に嫌われている生物です。
そんなゴキブリの天敵は意外と多く、食物連鎖のなかでは下位にあたります。
猫はゴキブリにとって一番の天敵
私達の生活に寄りそって生きている猫も、実はゴキブリの天敵。
猫は野生の血が強いため、ゴキブリをおもちゃがわりに叩いたり追いかけ回したりするのです。
私の家にも黒猫と白猫を飼っていますが、執拗にカメムシを追いかけていじくりまわし、最後にとどめの一撃を加えている姿を何度もみたことがあります。
ちなみに、ゴキブリを食べるかどうかは、その猫の気分しだいです。
その他にもゴキブリとは別の害虫であるクモやムカデも、ゴキブリにとっては天敵となります。
- クモ
ゴキブリ同様に不快害虫といわれているクモ。
しかし、クモはゴキブリハンターとして世界中で大活躍しています。
家の中に巣を作るクモのほとんどが毒もなく攻撃性も非常に弱いため、見た目に反して意外と役にたつ生物なのです。 - ムカデ
クモ同様に非常にグロテスクな外見をしているムカデもゴキブリの天敵です。
しかし、ムカデは見た目が非常に気持ち悪いうえ、噛まれると炎症を引き起こすためゴキブリよりもやっかいな一面をもっています。
部屋を汚さず&ゴキブリに触れずに駆除する方法
自分では怖くて駆除できない!
ゴキブリの駆除を、隣人や彼氏、はたまた彼女にやってもらう方もいると思います。
しかし、こんな悲劇があることを忘れないでください。
執筆者はクワガタ以外の昆虫に触ることができないのですが、一度友達を家に泊めている日にゴキブリが発生。
大騒ぎしていると、友達が雑誌で“バチン!!”とゴキブリを退治してくれましたが、その雑誌や床、ましてや見えない体液が部屋中に散らばったのを想像すると気持ち悪くて数時間掃除した記憶があります。
そうならないためにも、触らず、汚さずにできるゴキブリの駆除方法を覚えましょう。
設置タイプの対策グッズでゴキブリを一掃
設置型のゴキブリ対策グッズは、エサのニオイで呼び寄せてゴキブリを集める効果があります。
主にこのタイプは3種類が販売されていて、目的や用途はそれぞれ異なります。
捕獲設置タイプ
屋外からのゴキブリの侵入を防ぐために販売されている捕獲設置タイプ。
粘着シートを利用してゴキブリを捕獲するため、ゴキブリの通り道となる場所にシートを置くことでより高い効果を発揮します。
ただし、すでに室内で繁殖している場合はすべて捕獲することはほぼ不可能です。
あくまでも、外から侵入してきたゴキブリを駆除する効果があるということを覚えておきましょう。
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殺虫剤設置タイプ
ゴキブリを徹底的に家から排除するためには、殺虫剤設置タイプがオススメです。
上記のタイプよりは多少値がはりますが、「フィプロニル」という物質を含んでいる商品が最も効果が高く、ゴキブリの徹底排除に期待できます。
粘着シートとは違い、殺虫成分が含まれているエサをゴキブリに食べさせることで駆除してしまう方法です。
ゴキブリの侵入経路や糞などを見つけた場所に数箇所置いておきましょう。
ただし、小さいこどもやペットを飼育している場合は、安全面に十分な注意が必要。
このタイプで最もオススメの商品は、「コンバット」です。
2度効く!巣ごと効く!と箱にもかかれているとおり、殺虫剤が巣にまで効くため見えないゴキブリも連鎖的に駆除できます。
1個で効果が6ヶ月続くためコスパ面でも非常にオススメです。
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忌避剤(きひざい)設置タイプ
ゴキブリの嫌いなニオイを発することで侵入を防ぐ効果がある忌避剤設置タイプ。
ハッカ油やハーブが入っているのが一般的ですが、殺虫効果は一切ありません。
ゴキブリが侵入してきやすい排水口や洗面所、キッチン周りに置いておくと高い効果を発揮します。
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燻煙タイプでゴキブリをまとめて退治
部屋の隅々にまで行き渡る殺虫成分を含んだ燻煙が、隠れているゴキブリを退治してくれる燻煙タイプ。
部屋を不在にしている間に使用することができるため、忙しい方でもカンタンに使用することができます。
注意点としては、フェノトリンやメトキサジアゾンが成分に含まれているため、お皿や食品に直接かからないようにしまっておきましょう。
下記では、燻煙タイプの種類についてカンタンに紹介していきます。
煙タイプ
煙タイプは強い噴射力が特徴で、一軒家や広い家にオススメのタイプです。
ただし、使用するさいには火に引火してしまう恐れがあるため、安全面には十分気をつける必要があります。
水タイプ
煙量やニオイが少ないため、アパートやマンションでも使いやすいタイプです。
こすって煙を出すタイプとは違い、水をなかにいれることで使用できるため、安全面が高いのが魅力的です。
また、水をかけてから薬剤が出されるまでに約1分間の余裕があるため、全部屋で使用したい場合にもオススメ。
部屋を2時間以上閉め続けることで高い効果が期待できます。
水タイプで徹底駆除したいのなら「バルサンプロEX」がオススメです。
3つの有効成分で、生命力が無駄に強いゴキブリも徹底駆除してくれます。
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ノンスモークタイプ
ノンスモークタイプは、スイッチ1つで使えるだけではなく、煙が一切でないためマンションやアパートでも気軽に使用できます。
「フマキラー 霧ダブルジェット」は、ゴキブリ以外にもダニやノミなどの害虫駆除にも非常に効果的な商品です。
200mlタイプのため、最大で24畳までの広さに使用することが可能なため、広い部屋にも使用することができます。
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ゴキブリに立ち向かう勇気がでないなら害虫駆除業者に依頼
上記ではゴキブリを自分で退治する方法を紹介しました。
しかし、ニガテなものは誰にでもありますし、それをムリに行う必要はありません。
ゴキブリを嫌う方はこの世に大勢いるため、その分ゴキブリ専門の駆除業者も無数に存在しています。
その料金は相場10,000~30,000円前後と、やはり自分で行うよりは費用がかかってしまいますが、駆除経験と専門的な知識を持っている業者に依頼することで確実に安全に駆除してくれます。
2度とゴキブリの姿をみないためにできる対策方法とは
せっかくゴキブリを駆除したのですから、もう2度とゴキブリの姿を見ないですむよう対策する必要があります。
「家の侵入経路を塞ぐ」という方法が、ゴキブリを自宅に入れない対策として最もオススメです。
侵入経路がなければいくらゴキブリといえど、自宅に侵入してくることは不可能。
そのため、下記の内容をしっかりと実践すれば、確実にゴキブリの侵入を減らすことができるのです。
また、ゴキブリ以外にシロアリやムカデ、カメムシなどの害虫対策としても非常に効果があります。
家のなかにある穴を把握していない方がほとんどだと思いますが、対処するべき穴はそんなに多くありません。
下記では、侵入経路となる自宅の穴について説明していきます。
上下水道に通じている穴
台所や洗面台のシンク、お風呂の排水口やトイレなどがあげられます。
トイレは水で満たすことで下水管に生息しているゴキブリが上がってこられないような仕組みになっているため、対策は一切不要です。
また、シンクは古いタイプのマンションやアパートではU字パイプを使用していないため、自宅のシンク下をチェックしてください。
U字パイプを取り付けると途中に水を貯めることができるので、ゴキブリの侵入を防ぐことができます。
最後に、お風呂や洗濯機の排水口ですが、基本的には構造が確認できません。
そのため、ストッキングや防虫ドレインキャップをかませて、ゴキブリが侵入できない環境を作るようにしましょう。
上下水道のパイプを通すための穴
排水管を通すためにあけられた床の穴は、たいていが完全に一致していることはなく多少の隙間があります。
その隙間は、ゴキブリが手軽に侵入することができる経路の1つです。
そのため、目視で確認できる穴はパテなどを使って直接塞いでしまいましょう。
玄関や窓など私達が生活の上で開け締めする穴
玄関や窓などを完全に塞いでしまうことはもちろんできません。
そのため、玄関や窓にできるゴキブリ対策方法は以下の3つです。
- ドアの開け締めを早くする
- 網戸を常に活用する
- ゴキブリ対策アロマを活用する
1つ目はあなたが動ける限界のスピードまで、ドアの開けしめを早くするという非常にシンプルな方法です。
清々しい朝の日差しを浴びながら、ゆっくりとドアを閉めようとしてはいけません。
その瞬間、ゴキブリが入れ替わりで自宅に入ったのを見てしまうとその日は仕事にならないはずです。
そうならないためにも、光の速さでドアの開けしめを実行しましょう。
また、ゴキブリはにんにくやニラなどアンモニア臭が強いニオイを好む一方で、ハッカやミントなどの爽やかなニオイは苦手です。
最も効果的なニオイはレモン系で、置いとくだけでゴキブリが侵入してこなくなったとの報告もあります。
レモングラスの精油を数滴垂らすだけでも十分な効果がありますので、是非一度お試しください。
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