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害虫駆除業者

被害額は1億円以上!高齢者女性が狙われたシロアリ害虫駆除業者の詐欺の実態と対処法

シロアリ害虫駆除業者 詐欺

度重なる、害虫駆除業者を装った詐欺グループの逮捕。

本事件は高齢女性をターゲットとしておこなった犯行で、その内容はかなり悪質だと言えます。

本記事では、2018年11月6日に発覚した事件の概要と、シロアリ駆除業者による詐欺被害を防ぐために知っておいてほしいコトを紹介していきます。

30分で23万円!高齢者女性だけを狙った悪質なシロアリ害虫駆除業者

2018年11月6日(火)に報じられたニュース。

高齢者ばかりを狙った悪質なシロアリ害虫駆除業者が、1億円以上を不正に荒稼ぎしていたという事件が発覚した。

男らは「以前工事を請け負った業者です。床下の無料点検に参りました」と、80~90代の高齢女性の住宅を中心にまわっていた。

過去に床下工事をおこなっていた住居の名簿を買い取って、その業者になりきって訪問していたのだ。

無料点検というキーワードで、警戒心はグッと低くなってしまう。

いともカンタンに調査を請け負うコトに成功した業者は、次に「床下の湿気が多いから、防止する薬剤をまいたほうが良い」と言い放ち、有料施工へと促した。

高齢女性は全く疑うコトはなく、有料の工事を承諾。

しかし、実際におこなわれた工事は除湿剤をパラパラと床下から見える範囲にのみ撒いただけで、作業は30分程度で終了したという。

床下に潜るコトも一切せずに、ただ、見える範囲にだけ除湿剤を撒いていたのだ。

驚くコトにその作業だけで女性は「23万円」を支払っている。

高齢女性は本事件に関して「仕事をしてもらったのだから施工代を支払うのは当然と思ってしまった」と話した。

結果的に、柳 貴典こと韓国籍の「リュウ・キテン容疑者」と、そのほか14名が特定商取引法違反の疑いで逮捕。

去年の6月ごろから同様の手口で静岡県内や長野県などで、合計400軒以上の住宅で犯行を繰り返したと見られている。

逮捕後の取り調べ後、リュウ容疑者は「連絡はしたが、嘘はついていない」と容疑を否認しているとのコトだ。

不正な床下訪問販売で金銭をだまし取る「点検商法」の手口とは

2004年ごろから本格的に問題視されている、高齢者を対象にした悪質な点検商法の1つの事例として、本事件も加えられる形になります。

点検商法の主な流れは以下のとおりです。

1 点検に来たと言い、まずは住宅内に入る

まずは「無料点検に来た」と言い、住宅にやってきます。

本事件はシロアリ業者に扮して訪問していましたが、他にも市役所・水道局など偽の身分証を作成してまでやってくるコトがあるため、注意していても騙されてしまう方が多いのが現状です。

彼らは、決してその時点ではセールスが目的だと口にはしません。

最終的に点検をおこなった上で金銭をふんだくるのが、奴らの狙いです。

~シロアリ害虫駆除業者以外に気をつける対象~

シロアリ業者による床下点検以外の点検商法として、以下を対象とした被害例が多発しています。

  • 屋根
  • 電気
  • ガス
  • 水道
  • 電話

そのほかにも、「毛布」なども過去には被害例があるため、同様の業者が訪問してきた場合は胡散臭いと思うようにしてください。

2 このままでは大変不味い状態だと「不安を煽る」もしくは「虚偽の報告をおこなう」

当たり前ですが、詐欺師は住人の不安を煽る発言や、虚偽の申告をおこないます。

本事件は「湿気がこもっている。除湿作業をおこなう必要がある」という報告でした。

他にも以下のような事例があります。

  • 水質が汚染されている
  • 床下がシロアリによって腐っていてこのまま地震がくると崩れてしまう
  • 布団に数えきれないほどのダニが生息している

等などです。

「あぁ、どうしよう…」と不安に感じるようなコトを事前に長い時間かけて考えて、さも今発覚しました!という表情を作りながら報告をしてくるので、慌ててしまうのもムリはありません。

とはいえ、不安になっても早まらず、まずは複数の業者に無料点検を依頼するようにしてください。

3 「義務だから」や「法律が改正されたから」などと断りにくくするコトも

最近では、

  • 火災警報器の設置が義務化されている
  • 今年から法律が改正になった

等といった、反論しにくいような発言をする詐欺師もあらわれています。

若い方ならその場で調べるコトができますが、高齢者の方はすぐに情報を調べる手段を持ち合わせていないでしょう。

決まりごととして「家の人にすべて契約上のコトを任せている」「確認してから連絡をさしあげます」など、一度帰ってもらうようにルールを設けておく必要があります。

4 高額な商品や施工をおこなう
点検商法によって購入する商品や施工料は通常よりも確実に高額です。

さらに、本事件のようにずさんな作業しかしてもらえないため、何1つメリットがないにも関わらず、数十万という大金を支払うコトになります。

最善は訪問販売でのサービスはすべて断るのが最善です。

しかし、それが万が一難しいのなら「この値段が相場とあっているのかどうか」を疑う癖を持つようにしてください。

高齢者の被害を抑える方法は、点検商法の存在を事前に知っておくコトがとても大切です。

シロアリ駆除業者にはなぜ詐欺が多い?

残念ながらシロアリ駆除業界には常に悪徳業者がいると思って間違いないでしょう。

ただし、あくまでもほんの一握りの業者です。

ほとんどが優良な害虫駆除業者ですが、どうしても本事件のような輩も実在するため、グレーな業界だと思われてしまいがち。

しかし、実際はそこまでシロアリ駆除業者が突出して詐欺件数が多いわけではないのです。

とはいっても、本事件から多くのコトを学ばなければいけません。

“どの業者を選んでよいのかわからない”という不安に陥らないためにも、下記ではシロアリ駆除業者を信頼できるかどうかのチェックポイントを3つ紹介します。

  1. 見積もりの提示&作業内容の説明を丁寧におこなう

    本事件は見積もりの作成が一切ありませんでした。

    しかし、それは通常の優良業者であれば、まずありえないコトです。

    通常の優良害虫駆除業者は、現地調査&見積もりの提示が当たり前になっています。

    そのため、施工に入る前に見積もりの提示がされなかった段階で、必ずお帰りいただきましょう。

    次に見積もりは作成するけれど、悪徳業者というケースも十分にあります。

    それを見分ける方法として、内訳に記載されている施工内容を質問するようにしてください。

    細かい施工内容が説明できないようなシロアリ駆除業者には依頼するのは辞めておきましょう。

  2. 日本しろあり対策協会に加盟している&しろあり防除士の資格者がいる

    公益法人日本しろあり対策協会は、日本唯一のシロアリ業界団体です。

    生体の研究や薬剤の認可をするなど、日本で1番権威のある組織だといえます。

    その日本しろあり対策協会では、駆除をおこなう施工士への信頼性を高めるために、「しろあり防除士」という資格を発行しています。

    つまり、日本で唯一のシロアリ業界団体が、認可している作業士用の資格があるというコト。

    その防除士としての資格を持っている従業員がいない会社や、日本しろあり対策協会にそもそも加入していない業者は要注意です。

    詐欺師ではないにしても、正しい施術をおこなってもらえない危険性は低くありません。

    カンタンに優良業者かどうかを見分ける判断として、日本しろあり対策協会を上手く利用しましょう。

  3. 飛び込みの営業マンは信用するな

    シロアリ駆除業者の世界では、飛び込み営業をおこなっている業者が一定数います。

    その中に1つも優良企業がないとは言えませんが、できる限りお断りするようにしてください。

    営業を雇っている分のコストもかかっていますし、何よりもシロアリ駆除業者はコチラが吟味して決めるべきなのです。

    ある程度の時間をかけて業者を探し、必ず複数から見積りをもらい適正価格をチェックして申し込みをする。

    それが、1番確かなシロアリ駆除業者の選び方です。

高齢者を狙った詐欺は今後も増え続けると予想される

何度も言うように、本事件はシロアリ駆除業者を装った詐欺グループによる犯行でした。

超高齢化社会となった日本、近年では犯罪件数は減少傾向ですが、高齢者に絞った詐欺犯行件数は増加の一途をたどっています。

それは点検商法に限ったコトではなく、特殊詐欺(振り込め詐欺やダイレクトメールでの詐欺)も同様です。

被害件数は70歳以上が多く、60歳以上になると8割以上を占めます。

さらに、そのうちの7割以上が女性だとわかっていて、それには明確な理由があります。

日中に対応をするのが女性であるコトがとても多いからです。

近年では詐欺の被害を防ぐために、自治体ぐるみでの対策が練られるようになってきています。

しかし、なによりも大切なのは、高齢者の家族と密にコミュニケーションを取るように意識するコトです。

その上でルールを決めておくコトが、点検商法や特殊詐欺に共通してとても大切なポイントとなります。

大切な家族を守るためにも、今やらなければいけないコトを考えましょう。

害虫駆除.jp